上野村シンポジウムに参加。


今日も神流町は、終日晴れました。

最低気温はマイナス1.7度、最高気温は9.9度となりました。

今日は、神流町の隣にある上野村に行き、シンポジウムに参加してきました。

このシンポジウムは、今日と明日2日間で開催されるのですが、本日のみ参加してきました。

上野村には、内山節(うちやまたかし)先生という哲学者がいて、その方と上野村が共同で今回のようなシンポジウムを開催しています。シンポジウムは、今年で9回目とのことです。

今日は、「里山資本主義」で取り上げられている「岡山県真庭市」における地域づくりの取り組みについて講演が行われたため、私の活動にとっても参考になればと思って参加してきました。

講演は、澁澤寿一(しぶさわじゅいち)先生という方によって行われましたが、講演の中で私にとって印象に残った言葉は、「田舎で暮らす際、特定の職業を生業とするのではなく、小さな仕事をたくさん行うことが近年の移住者の主流になっている」ということです。

かつての日本(明治以前)では、「農村社会」が主流でした。「農村社会」の場合、農業だけに従事するのではなく、籠を編んだり、薪を作ったり、炭を作ったりと小さな仕事を複数行って生活していました。小さな仕事を複数行うことで、作物が不作になったりしたときのリスク軽減をしていたのです。そして、昔の人は、「仕事」として取り組んでいたのではなく、「生活」として取り組んでいました。

昔の日本は、上記のような生活でしたが、昭和以降になって、「職」と「生活」が分離するようになっていきます。農業も「生活」ではなく、「職」として行うようになりました。働き方が、皆「サラリーマン化」してしまったのです。

しかし、近年では、若者が地方に移住する際、「農業」や「林業」を仕事にしたいというのではなく「農村的暮らしをしたい」という理由で来る人が多いようです。その「農村的暮らし」とは、かつての日本で行われていた小さな仕事を複数行うような生活なのです。

今日の講演は、私のこれまでの「働き方」感とは、まったく異なるものでした。確かに、そのような生き方もあるのだなということがわかり、参考になりました。

「里山資本主義」は、2年前に読みましたが、また読み返してみようと思います。