月別アーカイブ: 2019年1月

臨時財政対策債は自治体による国の借金の肩代わり


今日の神流町は晴れとなりました。

日経新聞に以下の記事がありました。

自治体の赤字債、最多更新 「国の借金肩代わり」警戒

(日経新聞より)

臨時財政政策債とは、地方交付税の原資が不足したときに不足分を自治体で発行するものです。

自治体で発行する債権ですが、もともとは地方交付税として配付されるはずのものなので、元金と利子ともに国があとで地方交付税により支払う仕組みになっています。

この説明だけを聞くと、債権と言っても自治体側には全くリスクが無いもののように聞こえます。

この臨時財政対策債の累計残高が年々増加しているという記事です。

この記事で指摘しているのは、万が一国が支払えなくなったときに、自治体のリスクになるのではということです。

国に支払う義務があると言えど、自治体の債権です。

国は財政的に厳しい状況になれば、支払いを減らすことも想定されます。

国・自治体ともに目をそらさずに向き合わなくてはいけません。


働き方の見直しが不可欠


今日の神流町は晴れとなりましたが、非常に寒くなりました。

今日の日経新聞に以下の記事がありました。

働き手、40年は5人に1人が高齢者 AI活用など急務

(日経新聞より)

出生者数が減少し、高齢化の進む日本では、労働力人口が減少しています。

記事によると、今の日本の状態が続くと、2040年には労働者の5人に1人が65歳以上の方となり、高齢者が労働力人口に占める割合が高まるそうです。

高齢者の比率が高まると、現在のような労働環境は難しくなります。

例えば、長時間の労働は体力的に難しくなり、チカラ仕事も難しくなるでしょう。

そのため、働き方自体を今の段階から変えていく必要があります。

機械化・自動化を進め、出来るだけ作業を短時間・少人数で出来るようにする必要があります。

こうした働き方の変化が必要な時期にさしかかっていることを感じさせられる記事です。


風潮に違和感を持つことが重要


選挙と言えば、公設掲示場に候補者のポスターが貼られる光景が浮かんできます。

ポスターが貼られていることが、当たり前のように感じる人も多いと思います。

しかし、人口が約900人の長野県根羽村では、村長選・村議選の際、これまで公設掲示場を設置していませんでした。

村長選で初の選挙ポスター 「皆が顔見知り」風潮に異議

(朝日新聞より)

これまでポスターの掲示場を設置しなかった理由は、人口が少ないために候補者の誰もが顔見知りだからだったそうです。

しかし、村へのIターン者を中心に、そんな「掲示場を設置しない風潮」に異議を唱える人が登場し今年4月の統一地方選からポスター掲示場を設置する条例を制定しました。

ポスター掲示場を設置することは、有権者に対して候補者の情報を伝えるために有意義です。

これもIターン者という、町内に長く住んでいる方と別の視点から見た人によって、これまで当然と思われていた風潮に異議を唱えることで実現できました。

こうした「自分たちにとって当たり前」だと思っていたことが、実は特別なことということもあります。

こうした事例は、地域おこしにも当てはまると思います。

自分たちの風潮を見つめなおすきっかけに有効だと思います。


投票機会を増やすための工夫


選挙が行われるたびに、若者の投票率の低さが問題視されています。

現在、山梨県では県知事選が行われていますが、その投票機会確保のため以下のような取り組みが行われたそうです。

成人式会場に期日前投票所、山梨知事選 

(日経新聞より)

山梨県韮崎市では、成人式会場に期日前投票所を設置したそうです。

通常、期日前投票所は役所の本庁のみのところが多いのですが、韮崎市のように期日前投票を本庁とは別の場所でも行えるようにすると投票機会を増やすことにつながると思います。

投票することは、政治参加の第一歩です。

投票場所を増やすことで、選挙に関心を持つことにつながればと思います。

こうした取り組みを増やしていきたいものです。


国民年金はしっかりと納めておきたい


今日の日経新聞に以下の記事がありました。

新成人、こんなに大きい年金未納のリスク

(日経新聞より)

国民年金は、20歳から納付できるようになります。納付期間が10年に満たないと、老齢基礎年金を受けとることが出来ません。

国民年金には、老齢年金だけでなく、事故や病気等でもらうことが出来るようになる障害基礎年金や遺族基礎年金の機能もあります。

これらの機能についても未納だと受給資格を得られません。

記事によると、20代前半で国民年金保険料を納付しているのは、4分の1ほどとのことです。

つまり、納付していない人の方が多いのです。

年金は、自分のためになるだけでなく、将来家族になる人のためにもなります。

しっかりと国民年金を納めておきたいと改めて思いました。


上野村小学校視察


今日は多野郡町村議会研修にて、上野村小学校の授業の様子を視察してきました。

上野村小学校では、「花まる授業」という取り組みを行っています。

「花まる授業」とは、外部の学習塾(花まる会)と提携して実施しており、単なる知識を学ぶのではなく考えるチカラなどを身に着けるために行われている取り組みです。

小学校で実際の授業を見学させてもらいましたが、子ども達が楽しそうに取り組んでいる姿が印象的でした。

「花まる授業」の取り組みは、子ども達に考えるチカラなどを身に着けてもらうだけでなく、こうした学習に取り組むことで村外からの山村留学を増やす目的もあるとのことです。

上野村小学校の生徒数は、1学年10人前後ほどのようです。

かつて(私が子どものころ)上野村の子どもの数は、旧万場町よりも少なかったです。

それが今では神流町よりも上野村の方が子どもの数が多くなっています。

こうした現状に向き合い、なぜこのような状態になったのか要因について考えなければいけません。

 


人口減少により公(おおやけ)を支える人材も減少


今日の朝日新聞に、以下の記事がありました。

村議9人だけ「仕事に魅力ない」 公を支える人材どこに

(朝日新聞より)

タイトルだけを見ると、議員の成り手不足に悩む地方議会に関する記事のように見えます。

確かに、記事では昨年の村議会議員選挙で定数割れとなり、今年1月に定数不足分を再選挙することになった群馬県昭和村議会にも触れています。

しかし、この記事では成り手不足に悩んでいるのは地方議会だけでないことも指摘しています。

記事の冒頭には、自衛隊に関して記載されています。

自衛隊ではここ最近人材不足に陥っているそうです。

そのため、年齢制限などの入隊条件を緩和するなどの対応を行っているそうです。

日本は人口減少に直面しています。

ただ、この人口減少問題は、高齢化とも重なっていることから若者人口の減少によりそのまま高齢者世代を支える人も減ることになります。

高齢者世代を支えるだけではありません。

人口減少は、公務員を始めとした公(おおやけ)の仕事の担い手不足にもつながっていきます。

人口は減少しても、日本という国は残ります。

少ない人口で日本という国を支えていかなければいけません。

技術革新により、少人数でも作業が行えるよう作業方法の見直しなども行われています。

少ない人口でどうやって公のサービスを維持していくかを考えなければならない時にあり、そこから目を背けてはいけない時期に来ています。


自治体に広がるパートナーシップ制度


今日の神流町は、終日晴れとなりましたが、朝の冷え込みが非常に厳しくなりました。

新年になってから、寒い日が続きます。

今日の日経新聞に以下の記事がありました。

千葉市、同性や事実婚 パートナー認定要綱

(日経新聞より)

同性同士のパートナーシップ制度は、既にいくつかの自治体で導入されていますが、千葉市では同性同士だけでなく事実婚も対象にしたパートナーシップ制度を導入するそうです。

このパートナーシップ制度に法的拘束力は無いのですが、この制度があることで市営住宅の入居審査などのときに、これまで他人として扱われていた人達が親族として扱われるようになるそうです。

性的マイノリティだけでなく、事実婚も対象にしたことは非常に先進的です。

結婚の形は多様化してきているため、こうした制度をより広げていくべきだと思います。


場の空気を読むのではなく、時には打ち破ることも重要


日本は、「空気」の文化だということを聞いたことがあります。

私が思う「空気」は、その場の雰囲気を皆が肌で感じ取ったり、それまでの慣例を重視するといったことだと解釈しています。

「これまでずっとこうやってきたから」とか、「みんなそうやっているから」という「空気」を重視して意思決定を行うことが日本では多いように思います。

ただ、何かを変えるときには、そうした「空気」を打ち破っていくことが必要だと思います。

「空気」を読むだけでは、前例を踏襲するのみであり、小さな変化を起こすことは出来たとしても、大きな変革は成し遂げられないでしょう。

大きく物事を変えたいと思うのであれば、「空気」を打ち破ることが必要だと私は思います。

「空気」を打ち破ることは、非常に大変で苦しいものです。

苦しいものを乗り越えることが出来なければ、大きく変えることはできないのです。

今日はふとそんなことを考えました。

 


東京一極集中是正の施策のはずが、東京一極集中に


東京への人口流出により、人口減少が進む地方において、東京一極集中是正が望ましいことです。

東京一極集中を是正するための手段として打ち出された現政府の施策が「地方創生」です。

「地方創生」では、各自治体に「地方版総合戦略」の策定をもとめ、その戦略の策定が地方創生関連の補助金申請の条件となりました。

この地方版総合戦略について、東京新聞に以下の記事がありました。

地方創生計画 外注多数 交付21億円超 都内企業へ

(東京新聞より)

東京新聞によると、地方版総合戦略策定の際、自治体の7割超が外部企業へ委託し、委託先は東京の企業が過半数を占めていたそうです。

地方版総合戦略策定のために、国から各自治体に対して交付金が配布されましたが、東京の企業を利用することで各自治体へ配布した資金が東京に戻ってしまうという結果になっていました。

これは東京一極集中を表しているとしか言えません。

地方版総合戦略策定の本来の目的は、各自治体が課題に向き合い知恵を絞って解決策を検討することだったはずです。

しかし、今回の調査により、外部企業へ委託することで、各自治体で考えるべき作業を投げ出してしまったと言えるでしょう。

地方創生という政策が何をもたらしているのか、検証する必要があるでしょう。