神流町にもアベノマスク到着


昨日、今日と神流町は熱くなっています。

昨日(6月3日)に、神流町にも政府による全世帯へ配布する布マスク(通称:アベノマスク)が届きました。

4月上旬に配布が決定してから、神流町に到着するまで約2か月がかかりました。

私としては、マスクを配布するのではなく、その資金を各自治体の裁量で利用できる地方交付金に上積みした方が良かったのではないかと思いますが、もう実行されてしまったので、予算を戻すことは出来ません。

今日の上毛新聞に、以下の記事がありました。
政府配布マスク 寄付を 続々呼び掛け 学校や医療現場で活用
(上毛新聞より)

安中市や伊勢崎市など、群馬県のあらゆる自治体で、未使用のアベノマスクの寄付を募る活動が行われているそうです。

寄付された布マスクは、小学校等に寄付することを検討しているようです。

国会や安倍首相の記者会見で見た感じ、また、安倍首相以外の閣僚でも使用している人が少ないことからも、アベノマスクは、大人が使用するには少し小さすぎるように見えます。

子どもが使用するサイズには十分だと思うので、小学校等で使用されると、良いのではと思います。


新型コロナ対応のために議会日程や質問時間を短縮するのはおかしいと思う


今日の神流町は、晴れて、非常に暑くなっています。

新型コロナウイルス感染症対策として、様々な職場で工夫が施されていますが、地方議会も例外ではありません。

読売新聞に、以下の記事がありました。

地方議会が「ノー密」審議、日程短縮や議員数制限…「住民の声届かぬ」懸念も
(読売新聞より)

議会は、座席が固定されていたり、議員や執行部が集まって議論することから3密になりやすい環境にあります。

そこで、3密回避のために、国会で座席の間隔をあけるなどの対応がとられていますが、地方議会でも様々な対応がとられています。

記事にあるように、座席に座る議員を半分にし、午前と午後で入れ替え制にするなどの対応がとられていたりします。

ただ、私がおかしいと思うのが、議会の日程や質問時間を短縮する対応をとる議会があることです。

確かに、議会の日程を確保するだけで、役所の時間を割くことになります。議員の質問に対応するためには、役所の中で事前に様々な調整が行われていることも分かります。

しかし、だからと言って、議会の日程や質問時間を短縮することが、役所の新型コロナ対応への邪魔になったり、議会での感染リスクを高めることにつながるのでしょうか?

私は決してそうは思いません。

議員には行政をチェックすることと、住民の声を届けるという大事な役割があります。その役割をこなすためには、しっかりとした日程と質問時間を確保する必要があります。

今回、日程や質問時間を短縮している議会は、これまで自分たちがしっかりとした審議や質問をしてこなかったということを証明しているようなものではないかと思います。あまり中身のないことだから、短縮しても影響ないという結論に至ったのでしょう。

私の所属する神流町議会では、これから開催される6月議会でも日程や質問時間を短縮することはありません。神流町議会の議員共通の理解として、こういうコロナ禍であっても審議や質問はしっかりと行うべきという考えだからです。

この考え方を私も支持します。

コロナ禍における議会の対応策について、議会の本来の役割を削減するほどの対応を行うべきではないのです。本質を損ねる対応をしないよう気を付けましょう。


政策は時間経過による社会情勢変化の想像も必要


先週末は、神流町もかなり厚くなりましたが、今日は打って変わって涼しくなっています。今日は終日雨が降ったりやんだりするような不安定な天気のようです。

とこで、4月1日に日本の全世帯に布マスク2枚ずつを配布する通称「アベノマスク」(wikipediaより)の施策が決定されましたが、昨日(5月31日)時点で神流町にはまだ配布されていません。

確かに2月頃から4月くらいまでは、マスクへの需要が非常に高くなったことなどが起因となり、マスクは極度の品不足でなかなか手に入りませんでした。

しかし、5月の中旬頃からは、マスクがドラッグストアだけでなく、様々な場所・あらゆる業態で販売されるようになってきました。現在は、マスクを買おうと思えば、すぐに購入できる状況になってきたように感じます。

4月上旬にアベノマスクが届けば、利用率は高くなったかもしれませんが、現時点で届いても利用率はあまり高くならないことが想定されます。

今回の事例から学ぶこととして、政策を決定する上で、①実行されるまでにどれくらい時間がかかるものなのか、②政策が実行されるまでの間に社会がどのように変化するのか、③利用者が本当に望んでいるものなのか、といったことを想像力を働かせながら検討しなければいけないということです。

アベノマスクの事例は、③のマスクの配布を望む声が4月上旬時点では高かったかもしれません。ただ、①のマスク配布完了までに要する時間が2か月近くかかることの検討がしっかりなされていたのか、そして、②の社会でのマスクの流通状況がどの程度回復するか、までの想像力が欠如していたのだと思います。

国家を運営することは、神流町のような小さな自治体の運営と比べられるような規模のものではありません。小さな自治体では、意思決定や手続きに要する時間が少ないことから、即時に実行しやすいです。国家運営は、自治体よりも、はるかに大規模な運営となるため、意思決定や手続きに時間がかかるだけでなく、様々な関係者がいることから、容易に政策の実行過程や所用時間を想像しがたいのだと思います。

こうした政策の結果を通して、効果や課題があるのかといったことをしっかりと検証することが重要だと思います。効果や課題の検証を行うために重要となるのが、議会です。議会は、行政の監視を行うだけでなく、その政策の効果を検証する役目もおっています。

今回の施策が検証されることを注視しなくてはいけないと思います。


9月入学については慎重な議論を


今日の神流町は、晴れて、非常に暖かくなっています。

ところで、新型コロナウイルス感染症対策のため、学校が休校になったことの対応策として、9月入学が取りあげられました。

一時期、9月入学の導入について、肯定的な意見も見られましたが、ここ最近は自民党の検討チームが導入見送りを示唆したり、導入に対して慎重な意見が多く見られます。

そもそも9月入学を導入する場合、新型コロナウイルス対策だけでなく、社会全体が大きな影響を受けてしまいます。

休校への対応策であれば、授業日数の確保を工夫したり、高校入試や大学入試の出題範囲の見直しや日程を工夫することも対応策として考えられるはずです。

そのはずが、突然9月入学という社会全体を巻き込むような方法が出されたことに私はとても違和感を感じました。

確かに、9月入学を導入すれば、欧米との入学時期を合わせられるなどのメリットはあります。

ただ、新型コロナウイルス対応で社会全体が混乱しているような状況で、そのような大きな対応を行うべきでしょうか。

教育の国際化を進めるには、入学時期だけでなく、授業の言語など他にも様々な課題があります。

それらを議論しないまま、9月入学を導入しようとしたことが非常に残念でした。

今の状況で行けば、おそらく9月入学はしばらく導入されないでしょう。

それが現実的で妥当な判断だと私は思います。

9月入学導入の是非については、新型コロナウイルス対応と切り分けて考えるべきなのです。


神流町の小中学校は6月1日から再開


今日の神流町は、晴れていて、非常に暑くなっています。

既に上毛新聞で発表されていましたが、神流町では6月1日から小中学校が再開されます。(保育園・学童保育も6月1日から再開されます。)
神流町の公共施設の状況(神流町HPより)

神流町の小中学校は児童生徒数が少なく、教室でも十分に間隔をあけられることから分散登校はせずに6月1日から一斉登校となっています。
(神流町では現在、小学校は1学年平均5人、中学校は1学年平均4人という児童生徒数です。)

神流町の小中学生は、スクールバスを利用する子が多いため、スクールバスは過密にならないように運行台数を増やして対応を行うそうです。

途中4月に一時的に登校が認められたとは言え、今年の3月から実質3か月間もの休校期間となりました。

大学生の場合、春休み期間が3か月以上になるところもありますが、小中学校で3か月間も学校に通えないということはいろいろな負担があるかと思います。

また、児童生徒だけでなく、現場の先生方も今回の休校措置に伴い、様々な苦労があったかと思います。学校再開後も、これから通常の学校運営と異なることがあると思うので、いろいろとご負担をかけると思います。

本来、市町村の教育はそれぞれの教育委員会に任されており、県が介入すべきものではありません。学校を休校するかどうかは、各市町村の教育委員会の判断で行えることになっています。しかし、今回の休校措置に関して、県からの強い要請により、群馬県では南牧村を除き34市町村で5月末まで小中学校が休校になるという事態になりました。

今回の休校措置をめぐって、いろいろと改善すべき点が見つかったと思いますので、今後に活かせればと思います。


「市町村長の月給が低い自治体」ワースト500を見て


今日の神流町は、曇っています。

25日の夜間には、強めに雨が降りました。ここ3日間くらい晴れ時々曇りという天気が続いています。

最近、東洋経済オンラインで「『市町村長の月給が低い自治体』ワースト500」という記事を見つけました。

この記事は、総務省が公表している「地方公務員給与実態調査」(平成30年分)から東洋経済社が給与の低い自治体を抽出して作成したものです。

ちなみに、上記の総務省の調査によると、町村長の月額給与の平均は「715,888円」となっています。(市長の月額給与平均は、「871,218円」です。区長の月額給与平均は、「1,147,935円」です。)

首長給与の平均額から見ると、町村の人口は市よりも少ないことが多く、東京23区も人口が多いことから、自治体の規模に応じて首長の給与が決まっていることが推測されます。

東洋経済の記事に戻ります。東洋経済の記事によると、全国で最も給与の低い(ワースト1位)首長は、北海道夕張市で月額259,000円になっているそうです。

北海道夕張市は、人口8,600人ほどで、財政破綻を経験し、財政再建中です。人口が少ないことと、財政の厳しさから首長の給与も少なくなっています。

記事には、タイトルの通りワースト500まで掲載されています。

ワースト500の中には、群馬県内の自治体も掲載されていました。

群馬県の自治体で上位から見ると、38位に南牧村「540,000円」、40位に片品村「544,000円」、42位に上野村「550,000円」、47位に千代田町「553,000円」となっています。

神流町は、79位で「590,000円」でした。

記事に掲載されている自治体は、ほとんどが小規模自治体ですが、中には大阪府泉佐野市(30位 「516,000円」)のように、人口が10万人を超える自治体の首長も掲載されています。

泉佐野市は、過去に大型開発に失敗したことに起因して、市の財政がひっ迫し「財政健全化団体」となりました。財政健全化団体から脱却するために、歳出削減や行政改革を進めた一貫で、市長給与も低くなりました。

このように、首長の給与を見ると、いろいろなことが分かるものです。

普段自分が住んでいる自治体の首長の給与に関心がなかった方も調べてみると面白いと思います。


今年は「神流の涼」中止


今日の神流町は、晴れています。

神流町の夏の風物詩となったイベント「神流の涼」は、例年、多くの家族連れの方々が神流町に訪れてくれています。

ただ、今年は新型コロナウイルス感染症の影響を受けて「神流の涼」を中止とすることに決定しました。
令和2年神流の涼の中止について(神流町観光情報サイトより)

綺麗な川で安全に水遊びできる場所は、近県にはあまりないことから、「神流の涼」は安全に川で水遊びできる貴重な場として、町外から愛されるイベントとなっていました。

しかし、医療施設が少なく、高齢化率の高い神流町において、町外の方々との接触機会が増えることは新型コロナウイルス感染症のリスクが増えることにもなることから、今年は中止という判断がなされました。

楽しみにしていた方々には残念だと思いますが、来年開催される機会におこし頂ければと思います。


令和2年度第1回臨時議会


昨日、今日と神流町は曇りとなり、涼しくなっています。

さて、昨日、令和2年度第1回臨時議会が開催されました。

本来、5月13日に開催予定だったのですが、その日は山火事が発生し、議会を開催できる状況になかったので、5月22日に日程を変更して、開催されました。

昨日の臨時議会での議案は、以下のようになっています。

1.令和元年度補正予算の承認
2.令和2年度補正予算の審議
3.各種条例の審議
4.固定資産評価員・教育委員の選任・任命案件
5.公共施設工事の契約変更案件

1の令和元年度補正予算について、年度が終わることで各種収入・支出額が確定され、その各定額の確認を行うものです。また、次年度に繰り越される事業についても、こうしたタイミングで報告されます。

毎年、5月の臨時議会で、前年度予算の確定の報告を行うことが慣例となっています。

2の令和2年度補正予算については、国の新型コロナウイルス対策に伴う補正予算が成立したことで、自治体の補正予算も組む必要があり、発生したものがメインとなっています。特定定額給付金や子育て世帯臨時給付金などが含まれています。

神流町では、既に94%の世帯に対して特定定額給付金を支給済みとの報告がなされました。申請済みの世帯には全て支給が完了しています。

4の固定資産評価員や教育委員などの人事案件について、例年、5月頃に任期が切れるため、5月の臨時議会で審議します。固定資産評価員や教育委員などは、選任・任命にあたって地方議会での議決が必要と地方税法等で規定されていることから議会の議案となっています。

5の公共施設工事の契約変更案件について、一定金額の上回る公共工事の契約については、議会での議決が必要と地方自治法に規定されています(地方自治法96条第1項第5号)。議会で議決する基準金額は、各自治体の条例で定められており、神流町の場合、5,000万円以上の工事の契約に関して、議会の議決を必要としています。(神流町HP「神流町議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例」より)
工事金額が変更となった場合も、一度議会で議決した案件であることから、金額の変更が分かった時点で再度議会で議決を図ることとなります。
今回は、工事金額の変更が発生したために議案となりました。

こうした審議が、今回の臨時議会では行われました。

一般の方には、なかなか前年度補正予算や工事契約が審議される理由が分かりくいかと思いますが、これも行政の動きを確認するという議会本来の役割を行うために地方自治法等の法律で規定されていることから、議会の議案となっているのです。


役所職員数について考える


昨日・今日と神流町は、雨となっています。

昨晩は、少し強めに雨が降りました。

さて、新型コロナウイルスによる経済への影響緩和策として、国民一人につき10万円が給付される特別定額給付金が行われています。

神流町では既に振込が行われています。

しかし、規模の大きな自治体では、まだ申請書の発送業務も終わっていないところもあるようです。

このような状況は、神流町のような小さい自治体は、人口も少ないため負担が少ないからスムーズにできると考える人もいるかもしれません。

ただ、別の見方をすれば、大規模な自治体は人口に見合った役所職員の人数が確保できていないとも言えるのではないでしょうか?

公務員の給与は税金から支払われているため、一般国民からすると公務員の数が多いことを「悪」と考える人もいます。

ただ、公務員の数が多いということは、それだけ行政サービスも多く受けられると考えることもできます。

大規模自治体では、本来もっと役所職員の数を増やしてもよかったのではないでしょうか。

役所職員の数が少なくなると、今回の新型コロナウイルスのような緊急事態や災害対応の際に、役所の対応が困難になってしまいます。

役所職員の人数を、ただ「コスト」という観点だけで見てしまうと、行政サービスが不十分なものになったり、緊急事態に対応できなくなってしまうのです。

役所職員の人数を考える際は、「コスト」という経済合理性だけの観点だけではなく、様々な観点で議論すべきだと私は思います。

今回の事象を見て、あらためて考えさせられました。


神流町における鳥獣害の状況


今日の神流町は、朝から曇っていて、雨がパラパラと降ったりやんだりしています。

昨日は晴れて、非常に暑くなりました。

ところで、これまで神流町の鳥獣害の状況について、このブログでも何度か取り上げてきましたが、久しぶりに取り上げてみようと思います。

下の写真は、私の両親が耕している畑の様子です。

四方を鹿避けの網で覆っています。

こうした畑を網で覆う様子は、神流町のいたるところで見られます。

ほとんどの畑が網でおおわれている状況です。

私が神流町に戻ってきた4年前は、ここまで畑を網で覆う様子は見られませんでした。

それだけ、この4年間で鹿等の鳥獣害が広がっているとも言えます。

鹿避けの網は、1.5メートルほどの高さ以上に設置しないと効果がないそうです。そのため、ご高齢の方には網を設置するだけで、かなり苦労します。

これらの畑を覆う網(防護柵)の設置するにあたり、神流町では1件5万円を上限に資材費の2分の1の補助を行っています。

次に、神流町でどれだけ害獣駆除が行われているかを以下に記載します。

以下の表は、各年度ごとに神流町で捕獲・処分された害獣の数です。これは、神流町の決算書において、有害鳥獣捕獲の報償金の対象となったものの数です。(神流町では、鹿一頭1万円、イノシシ一頭8千円、サル一匹2万円の報償金を支給しています。)

  鹿(頭) イノシシ(頭) サル(匹) 合計
2016年 293 70 3 366
2017年 241 49 2 292
2018年 235 40 1 276

こうして見ると、年々数が減っていることが分かります。

「捕獲する数が減っているのだから、鳥獣被害は減っているのでは?」と思う方もいると思います。

神流町では、農業を職業としている方が少なく、ほとんどの方が趣味として農業を行っています。こうした状況であるため、神流町における実際の鳥獣等の農業被害は把握できません。

ただ、現地に住む人間の感覚としては、鹿やイノシシと遭遇する機会は明らかに増えているので、捕獲数が減ったからと言って存在する数が減ったとは言えないと思っています。

こうした鳥獣被害は、人口減少や高齢化が要因とも言われています。

今後も、神流町の現状を把握しながら、対策を検討していきたいと思います。